「お取り寄せ」の語源は"取り寄せる"?全国の美味を届ける文化の由来


1. 「遠方から品物を送らせる」が語源

「お取り寄せ(おとりよせ)」は「取り寄せる(とりよせる=遠くの場所から品物を送ってもらう)」に丁寧の「お」を付けた言葉です。自分では行けない場所の品物を手元に届けてもらう行為を指しています。

2. もともとは殿様の特権だった

「取り寄せ」はもともと殿様や貴族が遠方の名産品を取り寄せさせる行為を指していました。一般庶民が各地の名産品を取り寄せられるようになったのは、流通網が発達した近現代以降のことです。

3. カタログ通販で広まった

「お取り寄せ」が広く普及したのは、百貨店のカタログ通販やテレビショッピングが発達した昭和後期からです。全国の名産品がカタログ一冊で注文できるようになり、食の楽しみが大きく広がりました。

4. インターネットで爆発的に拡大

2000年代以降、インターネット通販の普及により「お取り寄せ」は爆発的に拡大しました。クチコミサイトやSNSで話題になった商品を即座に注文できるようになり、お取り寄せ文化は新しい段階に入りました。

5. 「お取り寄せグルメ」はジャンルとして確立

「お取り寄せグルメ」は食の一ジャンルとして確立しています。雑誌の特集、テレビ番組の企画、ウェブサイトのランキングなど、お取り寄せ専門のメディアも多数存在しています。

6. コロナ禍でさらに需要が拡大

2020年以降のコロナ禍で外出が制限される中、お取り寄せの需要はさらに拡大しました。旅行に行けない代わりに現地の味を取り寄せる「旅する食卓」として、新しい楽しみ方が定着しました。

7. 冷凍技術が「お取り寄せ」を支える

お取り寄せ文化を技術面で支えているのが冷凍・冷蔵輸送の技術です。生鮮食品や和菓子を全国どこでも新鮮な状態で届けられる物流インフラが、お取り寄せの品質を保証しています。

8. 「お取り寄せ」は贈答品にもなる

お取り寄せ商品はお中元・お歳暮などの贈答品としても人気です。自分で選んだこだわりの品を贈ることで、既製の詰め合わせとは違う特別感を演出できます。

9. 地方の生産者を支える仕組み

お取り寄せは地方の小規模生産者にとって重要な販路です。実店舗を持たなくても全国に販売できるお取り寄せの仕組みは、地方経済を支える力になっています。

10. 「おうち時間」の楽しみとして定着

お取り寄せは「おうち時間」を豊かにする楽しみとして定着しました。全国の名店の味を自宅で楽しむ贅沢は、外食とは異なる新しい食の楽しみ方として多くの人に支持されています。


遠方から品物を送らせる「お取り寄せ」。殿様の特権だった行為がインターネットで万人のものになり、全国の美味しいものが指一本で届く時代。食の民主化を実現したこの文化は、日本の食の多様性を自宅の食卓に届けています。