「おつまみ」と「おかず」の語源の違い 酒と飯の友の名前の由来
1. 「おかず」は「お数(おかず)」が語源
「おかず」は「御数(おかず)」で、食卓に並ぶ品数(かず)が多いことを意味するとされています。数多くの副食が並ぶことが食卓の豊かさを示し、主食の米に添える料理全般を指します。
2. 「おつまみ」は「つまむ」行為が語源
「おつまみ」は「つまむ(指先でつかむ)」に丁寧の「お」をつけた言葉で、指でつまんで食べる軽い料理を意味します。酒を飲む際に添える軽食が「おつまみ」です。
3. 「おかず」は飯の友、「おつまみ」は酒の友
もっとも大きな違いは、「おかず」はご飯と一緒に食べるもの、「おつまみ」はお酒と一緒に食べるものという点です。同じ料理でも、ご飯と食べれば「おかず」、酒と食べれば「おつまみ」になります。
4. 「菜(な)」はおかずの古い呼び方
おかずの古い呼び方は「菜(な)」です。「惣菜(そうざい)」「副菜(ふくさい)」の「菜」がこれにあたり、主食の米に対する副食を意味する基本的な語彙です。
5. 「おかず=惣菜」は家庭料理の中心
「おかず」は家庭の食卓の中心です。肉じゃが・焼き魚・味噌汁・サラダなど、毎日の「今日のおかず何?」は日本の家庭でもっとも多く交わされる食の会話です。
6. 居酒屋は「おつまみ」の殿堂
日本の居酒屋はおつまみの殿堂です。枝豆・冷やっこ・刺身・焼き鳥・唐揚げなど、酒に合う料理を幅広く揃えるのが居酒屋の特徴であり、おつまみの文化は居酒屋とともに発展してきました。
7. 「ご飯に合う」と「酒に合う」は違う
「ご飯に合う(おかず向き)」と「酒に合う(おつまみ向き)」は微妙に異なります。塩辛い漬物はご飯にも酒にも合いますが、甘い煮物はご飯向き、塩辛はおつまみ向きという傾向があります。
8. 「ご飯泥棒」はおかずの最高の褒め言葉
「ご飯泥棒」はご飯が止まらなくなるほど美味しいおかずへの最高の褒め言葉です。ご飯を盗むように何杯もおかわりさせてしまう魅力を持つ料理を指しています。
9. 「おかずが多い弁当」は愛情の表現
弁当のおかずの品数が多いことは、作った人の愛情の深さを示すとされています。小さな弁当箱に彩り豊かなおかずを詰める技は、日本の弁当文化の真髄です。
10. おかずとおつまみの境界は曖昧
実際には「おかず」と「おつまみ」の境界は曖昧です。唐揚げは「おかず」としても「おつまみ」としても定番であり、食べるシチュエーションによって呼び名が変わるだけの料理も多くあります。
飯の友「おかず」と酒の友「おつまみ」。同じ副食でも、米に寄り添うか酒に寄り添うかで名前が変わる。この二つの言葉の存在は、日本の食文化が米と酒を二つの柱として成り立っていることを示しています。